◆第47回デジタル・ドキュメント研究会

         (主査: 大野邦夫,幹事: 今村 誠,根岸寛明, 中挾知延子)
 
日 時:平成 16 年 11 月 26 日 (金)  13:00-17:20
 
会 場:
        学術総合センター 12階1208会議室
        〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
        http://www.nii.ac.jp/help-j.html
 
協 賛:XML コンソーシアム
 
議題
13:00-15:00
[セッション1] 情報管理
座長: (未定)
(1) 複数の視点から情報を管理するファイルブラウザの開発
    〇八重樫尚彦,白井靖人(静岡大学)
  (概要)
  一般的なOSのファイルシステムはツリー構造を採用し、ファイルの
  階層的な分類、管理を支援している。これは、人間が情報管理をする際に
  分かりやすいという利点があるが、構造を一つの視点に固定してしまうため、
  物事を分類することに関して脆弱な部分がある。本来、情報は異なる視点で
  分類、利用することが可能である。そこで、ユーザの利用目的に応じた、
  複数の視点による情報管理が可能なファイルブラウザを開発する。
 
(2) 三層型画像データ構造によるGISと植生図のアーカイビング方式の提案
    ○安藤類央、片桐由希子(慶應義塾大学大学院政策メディア研究科)
  (概要)
   近年、GIS(Geographical Information System)の利用が活発になって
   きており、それに関連する植生図などの画像間の連携分析と管理方法が
   問題になっている。本論文では、電子透かしの手法であるビットプレーン
   分解を利用した画像の三層構造のデータフォーマットを提案する。
   提案システムでは、人間の輝度に対する視覚特性を利用し、同一サイズの
   画像の中に、航空写真、植生図、そして2つの画像の管理情報を、適正な
   画質で埋め込み、分析や管理の過程双方での利便性に寄与することに成功
   した。本稿では、GIS画像のアーカイビングについて、三層画像を処理
   するソフトウェアの試作、画質の性能評価やプロトタイピング段階での
   機能評価の報告を行う。
 
15:00-15:20
[休憩]
 
15:20-17:20
[セッション2] 自然言語・ドキュメント基盤
座長: 今村 誠(三菱電機)
(3) フォーマルな意味論と自然言語処理
    〇今泉克己(凸版印刷)
  (概要)
   辞書の整備を行う事を目的として、オントロジと1階の論理式を用いた
   形式的意味論を手段として加えた自然言語処理を考察する。
   手がかりとしてチョムスキー階層の正則文法と文脈自由文法
   のうちラベル付有向グラフをあらわす正則文法からモデルの考察
   を進め、文脈自由のクラスの記述性に近づけられるかを論じる。
 
(4) デジタルドキュメントにおけるワークフローの適用性
    ○大場みち子(日立製作所)、大野邦夫(ドコモ・システムズ)
  (概要) 
   ビジネスドキュメントに対するワークフローの現状の役割と今後期待される
   適用可能性について考察する。ビジネスドキュメントを業務の重要度と
   ビジネスプロセスの多様性の2つの要因で分析し,ワークフローの適用性と
   課題を明らかにする。特に,人間系の関わりが強いコラボレイティブ型の
   ビジネスドキュメントは,ワークフローに載らない意思決定プロセスを支援
   することが重要であり,具体例により創生プロセスのシステム化の課題と
   可能性を示す。