◆第41回デジタル・ドキュメント研究会

         (主査: 大野邦夫,幹事: 市山俊治,今村 誠,根岸寛明)
 
日 時:平成 15 年 9 月 26 日 (金)  10:00 〜 17:00
 
テーマ:デジタルコンテンツの管理と応用
 
会 場:情報処理学会 会議室(芝浦)
    〒108-0023 東京都港区芝浦 3-16-20 芝浦前川ビル 7F
    http://www.ipsj.or.jp/gaiyo/nyukai.htmlをご覧ください。
 
協 賛:XMLコンソーシアム
 
議題
[セッション1] オントロジ・SVG による高度コンテンツ処理
10:00-12:00
(1)オントロジ技術の応用に関する一考察
   ○大野邦夫(ドコモ・システムズ)
  (概要)
    DAML、OIL、OWLなどオントロジ記述言語が注目されつつあるが、その内容と可
    能性について検討する。
 
(2) XMLデータベースを用いる地図データの処理
   ○中村 真二(メディアフュージョン)
  (概要)
    XMLデータベースにWebグラフィックフォーマットである「SVG」を効率的に
    扱い、地図データとXMLとして作成された位置情報を合成した事例などを紹
    介します。
 
(3) 携帯電話のためのSVG拡張仕様及び符号化方式
   ○小林亜令(KDDI研究所)
     村松茂樹(KDDI研究所)
     田中卓弥(KDDI研究所)
     高木悟(KDDI研究所)
     井ノ上直己(KDDI研究所)
 
[昼休み]
12:00-13:20
 
[セッション2] XML 応用システム
13:20-14:40
(4) 町役場と大学の協働作業によるSMILを用いた地域情報発信メルマガ
    ◯中挾知延子 (東洋大学国際地域学部)
  (概要)
    町役場と協働で行う地域情報発信メルマガについて発表する。メルマガのコンテ
    ンツにはテキストのほかにマルチメディア統合技術であるSMILによるストリーミ
    ング配信を取り入れている。8月には準備号を刊行して町民から購読者を募り、
    9月に創刊号を発信する。将来的には町民からビデオの投稿を募り加工して掲載
    する予定である。本発表はその事例の経過報告である。
 
 
(5) 九州大学自己点検・評価関連情報システム
   ○杉本典子(九州大学 評価情報開発室)
     金丸玲子(九州大学 評価情報開発室)
     池田大輔(九州大学 情報基盤センター)
     竹田正幸(九州大学 システム情報科学研究院)
     井上仁(九州大学 情報基盤センター)
     廣川佐千男(九州大学 情報基盤センター)
  (概要)
    大学の自己点検・評価活動のサポート、及び第三者評価への機能的な対応を目的とし
    て, 教官の教育, 研究、社会連携活動に関するデータを蓄積し公開する自己点検・評
    価関連情報システムを構築した.
 
    一般に, 大学の自己点検・評価活動や第三者評価への対応に必要となるデータ項目は
    多種多様であり, 社会的要望や大学戦略の変化に伴って変動するものと考えられる.
    そのため, このような特徴をもつデータの蓄積に,
    データスキームを前もって特定しなければならない関係DBは適さない.
 
    そこで, 本システムでは, 不定長のデータからなる不定個数のデータ項目を扱うこと
    が可能なXMLをデータ構造として採用した.
    本システムは, WEBを使ってデータをXML化して保存するためのデータ入力システム,
    蓄積されたデータから数値データを抽出する統計処理システム, 検索システム, 及び
    ユーザ管理システムから構成されている, これらのサブシステムには, 項目変更に柔
    軟に対応できる機能が組み込まれており, データ項目の変更に伴って発生する種々の
    作業をきわめて容易に行うことができる.
 
[休憩]
14:40-15:00
 
[セッション3] デジタルコンテンツ管理技術
15:00-17:00
(6) アクティブ帳票ドットテクスチャのコーディングとデコーディング
    ○朱碧蘭   (東京農工大学)
      中川正樹 (東京農工大学)
  (概要)
    本論文では,記入枠に微細なドットで構成されたドットテクスチャを用いることで
    モノクロ環境下でも手書きとの分離を容易にし,また,そこに手書き記入の属性や
    読取り後の指示情報を重畳することで完全に帳票側が処理を主導するアクティブ
    帳票について,情報重畳のためのコーディングとデコーディング方法を述べる.
    本方式では,記入枠にドットテクスチャを用いることによって,手書きが記入枠に
    重なっても容易に分離することができる.また,記入枠に記入される手書きの属性,
    文字種類,見出し,指示情報をそのドットテクスチャに重畳することによって,手
    書き文字の内容を属性,見出しの情報と対応付ければ,帳票ごとの登録をなくす事
    ができる,そして,属性と文字種類情報に従い切り出した手書き文字に対して認識
    率を高めることができる.さらに,その処理を帳票側で指示することができる.
    したがって,読取り装置は汎用機となり,多種の帳票を入力しても,それぞれの帳
    票に応じた処理が帳票主導で実行される.本報告は種種のコード形状とそのコーデ
    ィングとデコーディング方法について比較し検討する.そして,記入枠と手書きの
    分離方法,記入枠と記入枠構造の検知方法と文字ごとへの分離処理方法についても
    述べる.さらに,メールアドレス認識率を高める方法を検討する.本報告では,そ
    れらの技術の予備的評価についても報告する.
 
 
(7) 分散環境下でのWebコンテンツ管理システム
    ○中山浩太郎  (関西大学大学院)
     田中成典    (関西大学総合情報学部)
      古田均      (関西大学総合情報学部)
      中村健二    (関西大学総合情報学部)
  (概要)
    インターネットの爆発的な普及に伴い,広く一般にWebコンテンツを管理する必要
    が発生してきた.しかし,いまだにWebコンテンツ管理ではFTP・サーバ・アップ
    ロードなどの専門的な知識が必要となり,Webコンテンツ管理の障害となっている
    ケースが非常に多い.そこで,本研究では,HTTPの拡張プロトコルであるWebDavと
    HTMLパーサ技術を利用し,ブラウザのみでコンテンツ管理のできるシステムを開発
    した.これにより,専門的な知識を必要としないコンテンツ管理手法の提供に成功
    した.また,本システムの最大の特徴はブラウザのプラグインとして開発している
    点であり,このことにより,上記利点だけでなく,オーサリングツールやFTPソフト
    などが不必要,WebページのWYSIWYG編集が可能,高速なコンテンツ編集が可能など
    の利点を実現することができた.
 
 
(8)高速一方向逐字処理技術に基づくXML文書の検索と変換
   ○竹田正幸(九州大)
     宮本哲(九州大)
     石野明(九州大)
     辻寿嗣(九州大)
  (概要)
    DOM木や索引を作成しない,XML文書の高速な検索・変換手法を提案する.